くにたちサティオフィスについて

カウンセラーは、メンタルクリニックと付設する心理相談室で、長年、不安障害(社交不安障害や対人恐怖症、不潔恐怖や確認強迫などの強迫性障害、広場恐怖、パニック障害、いろいろなことに過度な心配をしてしまう全般性不安障害、あるいはPTSDなどの心の傷つき)や、気分障害(うつ病、双極性障害、気分変調症など)でお悩みの方に心理的な援助を提供してまいりました。

オフィス写真

もちろん、とくに特定の障害名はつかないけれど、ご自身のこと(対人関係、性格、進路、生き方など)、ご家族のこと(親子関係、夫婦関係など)、仕事・職場の悩み(パワハラ、セクハラ、うつや神経症で休職後の職場復帰など)、学校での悩み(いじめなど)、心身に関する悩みなどの悩み相談にも対応してまいりました。

 

カウンセラーは、米国フォーカシング協会の認定トレーナーであり、また、森田療法学会認定心理療法士、日本EMDR学会の認定臨床家でもあり、認知行動療法にも十分な専門知識と経験があります。

 Sati(サティ)という言葉:

Sati(サティ)とは、仏陀が日常的に使っていた言葉パーリー語で「気づき」を意味します。

 

思うに、カウンセリングとか心理療法の営みの一つは、いかに「気づき」をもたらすかにある、と言っても過言ではありません。私たちの悩みや苦しみ、あるいは困っていることの多くは、「気づいていないこと」によって生ずると考えられるからです。このことのために、これまで多くの心理療法が登場しました。

 

例えば、昨今、急速な広がりを見せている「第三世代の認知行動療法」のキー・ワードの一つは、このパーリー語の Sati に相当する英語「Mindfulness(マインドフルネス)」です。「マインドフルネス」とは、“こころのなかに生起するいろいろな考えや感情をいいとか悪いとか評価・判断せずただ気づいている“こころの状態を言います。

 

また、森田療法の創始者である森田正馬(もりたまさたけ)は、「気づき」という言葉の替わりに、たびたび「自覚」という言葉を使っていますが、この「気づき」という言葉と同心円上にある、と考えてもよいかもしれません。

 

私がかつて3年間のトレーニングを受けたゲシュタルト療法が目指すことの一つは、「今ここにおける気づきを拡げる」ことでした。

 

トラウマに対する治療法 EMDR では、セラピストがクライエントに両側性の刺激を加えながらトラウマ記憶の脱感作と再処理を行いますが、しばしばセラピストは「ただ気づいていてください。起こることは起こるままにしてください」と言葉をかけます。それは、クライエントに眼球運動などの両側性刺激を加えているときに、心中に起こることに、良いとか悪いとか評価・判断をせず、ただ起こるがままに任せる態度をクライエントに求めることを意味します。それは“乗っている電車からちょうど外の風景を眺めているように“といったメタファー(比喩)でクライエントに伝えられます。

 

フォーカシングでは、体や心が感じている「実感・違和感」に触れていくことで、しばしば気づきが展開されます。

 

当心理オフィスのSati(サティ)という名称は、ご来室いただくクライエントの気づきに新しい展開やさらなる拡大がもたらされ、以って悩み・苦しみや困りごとの解決に少しでもつながることを願って名づけられました。